2020.09.16

北海道ラリーツアー

 

大きく開かれた北海道はまさに車のレース、ラリーを行うのには最適な場所と言えます。北海道ではラリーは1年を通して、夏は砂利道や未舗装の道路で、冬は雪や氷の上でレースが行われます。
 

 
通常、レースのコースは大きく舗装道路で行うショートスプリント、未舗装の道路で行う長距離競争に分かれます。ラリーはヨーロッパでは非常に人気が高く、日本でも人気が高まってきており、北海道は愛知県、岐阜県と並んで人気の開催地です。皆さんも既にご存じのように愛知県はトヨタ自動車が創業した場所です。トヨタの社長自らレースドライバーということもあり、トヨタは、FIA世界ラリー選手権に2017年に再び参加しています。

 
2017年の秋、私は自動車部品会社のアジア支店のお客さんをラリーにガイドしました。グループのメンバーは売り上げ成績が優秀で選ばれ招待された面々で、このツアーは、売り上げの奨励を目的とすることから、インセンティブツアーと呼ばれます。3日のツァー期間に何か所か観光地を訪れましたが、主の目的は北海道の十勝地域でのラリー見学です。

 

帯広空港に降り立った日、私はお客さんを帯広市で開催されていた北海道ラリー選手権の本部に案内して開催式に参加しました。お客さんは高性能な車や人気のあるドライバーを見て、そのお祭りのような雰囲気を楽しんでいました。当日のレースは同じ場所の河川敷で開催されていた舗装道路でのショートスプリントレースです。主要なレースは、次の日、陸 別町で開催され、多くのお客さんにとってラリー観戦は初めての経験のようでした。
 

 
陸別の主なコースは山間道路で、ある箇所は木々に覆われています。そのため、走る車やお気に入りのドライバーを実際にみるのは難しいことです。一部のお客さんは車がヘアピンカーブを砂ぼこりを上げて走り過ぎるのを見たいようで、特に、写真を撮る人はそのような場所を好みます。他のお客さんはゴールラインの観戦席にすわって車のスタートやゴールを観察したいようでした。また、あるお客さんは車が直線コースを全速力で疾走するのを見たいようでした。

 
それで、私はこのレースの担当者と相談して、どの場所がお客さんの要求を満たす所か聞き、その中から何か所かピックアップしてお客さんと相談し、皆さんの見学したい場所にそれぞれ、バスの運転手さんにおろしてもらうよう頼みました。レースが終わり、お客さんをそれぞれの箇所でバスに乗せると、ホテルに向かうバスの中で、お客さんは興奮してその日のレースの話をしていました。全員、レース観戦を楽しんでいたのが伺えます。
 

 
今年はコロナウィルスで多くのレースがキャンセルされ、開催されても無観客か、観戦場所が河川敷の舗装道路上でのショートスプリントに限定されています。また、我々の生活が日常にまた戻り、北海道をツァーする時には是非ともラリーを見て下さい。間違いなく楽しめるはずです。