2020.03.07

Uni Heaven

2月初め、サンフランシスコから、ご夫婦ともに医師、というカップルを、小樽にご案内しました。お二人は、大変お忙しい毎日で、しかも、お二人そろって休暇を取ることができたのは7年ぶりとのこと。ニセコで一週間、スキー三昧を楽しみにいらっしゃる途中に、小樽観光を計画されました。
本来、長野でのご滞在の予定でしたが、今年の雪不足で、北海道に変えられたそうですが、いらしたときは、札幌もまだ雪が少なく、ちょっと物足りないご様子でした。

朝、札幌駅隣のホテルにお迎えに上がり、お客様と小樽観光の行程を確認し、大正硝子ギャラリー蔵、田中酒造、小樽貴賓館とめぐり、堺町にある福鮨でランチとなりました。ご夫婦ともに、海鮮がお好きなので、ぜひランチは海鮮で、と伺っていたので、ミシュラン一つ星を獲得され、なかなか予約が取れないといわれている、某お寿司屋さんに前夜問い合わせし一席だけなら用意ができるとお返事はただいていました。しかし、そのお寿司屋さんには、私自身は行ったことがなかったので、ギャラリーの店員さんにご意見を伺い、また、お客様とも相談のうえ、何回かお世話になっている福鮨さんに予約を入れることにしました。

サンフランシスコでもよくお寿司は召し上がる、というお二人は、迷わずカウンター席にご着席。お刺身の盛り合わせと、大好物のウニのお刺身を注文されました。大将のおすすめは、ミョウバンを一切使わず、海水保存の、紋別産高級ウニ。もちろんお二人とも大満足のご様子で、初めて挑戦される種類のお魚も、一つ一つ味わいながら、その新鮮さとおいしさに、こんなにおいしいお刺身は生まれて初めて、今まで食べたものとは全く違う、と感動されました。最後に、ご主人が何か、握りを一つ。ウニがいいかな。とおっしゃり、お刺身に出されたウニで軍艦を作っていただきました。

そのウニの軍艦をお口の中へ。目を閉じ、うっとりと一言。“Oh, Uni Heaven!” これだけでも、北海道に来たかいがあった!と。大将は、本当においしそうに召し上がるそのご様子に、「顔がおいしいと言っている」とこちらもすし職人冥利の笑顔でした。夏になると、積丹の知り合いの漁師から直接ウニを仕入れるので、ぜひまた来てね。最高だよ!とお誘いもあり、奥様は早速お友達にスマホで情報のシェアをされていました。
ウニ天国のランチに満足され、奥様ご希望のチーズケーキのデザートをお楽しみいただいている間に雪も降りだし、お二人とも、午後から向かうニセコでのスキーに期待を募らせているご様子でした。小樽駅でお別れし、お二人は笑顔でニセコへ向かわれましたが、その後の3日間は雪が降り続き、間違いなく、ニセコでは世界一のパウダースノーで、 “Snow Heaven” を満喫されたに違いありません。